うずら杢
鳥の鶉の羽の模様っぽくないですか?

屋久杉は、古くは「杢は薩摩のうずら杢」と称され珍重されてきました。
うずら杢とは屋久杉の別称で屋久杉の杢目が鶉の羽の模様に似ているかららしいです。そして、杢目には最上質と言われるのが笹杢というものです。板目にびっしりと笹の葉が散っているように見える杢で最近ではなかなかお目にかかれないです。(ただ、笹の葉の形をした杢が一つ二つあるものはよく見られます。
また、杢目とは違いますが近年人気が高いのが光明ですとか泡瘤と呼ばれるものがあります。
これもなかなか手に入りませんね。

屋久杉が歴史上に登場したのは、1586年秀吉が京都の方広寺の大仏殿の建立時に島津家の武将が来島して屋久島の杉・桧の良材を調達したという記録である。その後1642年に島津家の直轄領として代官所が置かれ厳しく管理されました。
現在のような屋久杉工芸の隆盛は戦後になってからで、それ以前はほとんどが屋根ふき用の平木として使われる位でありました。
屋久杉の年輪は1cmに10数本を数える程緻密です。秋田杉は樹齢200〜300年で直径が1mを超えますが、これは1000年を生きた屋久杉と同じ太さです。屋久杉がいかに年月をかけじっくり太く育つかが解ります。その長寿の秘密は、雨が多いことで知られる屋久島は杉を高い湿度を保つ森林内で蘚苔類が幹や枝を保護し、常に水中保存しているような状態なのです。その上屋久杉自体が普通の杉の約6倍もの樹脂を持っている為、防腐効果に優れていることがあげられます。樹脂には特有の香があり、害虫を寄せ付けない要因になっています。これは、屋久杉の切り株や倒木を掘り起こしても、腐っていない事で証明されます。現在屋久杉工芸品として使用される屋久杉は、土埋木あるいは風倒木でそのまま朽ち果てさせるにはもったいないということでその流麗華麗な木目の魅力を引き出そうと努力しているのです。

泡瘤
細かい泡の様に見えませんか?

光明
なぜこの様にキラキラ輝くような木肌になるのかわかっていません。
一説によると、木が強い風に捩られてだとか、木と木がぶつかり合ってとか、言われています。

虎杢
光明の一種です。
ご覧のとおり虎の模様のように光明が見えます。

笹杢
丸印の部分が笹の葉っぽく見えませんか?

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(有)原 工 芸
屋久杉